めちゃくちゃよかった。今年一番よかった。
この感想を書かないと今年が終われないということで、今更ながら。
※ネタバレありです。
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まず、俳優の演技がよかった。みな20代特有のやる気みなぎる勢いと、それに反してうまくいかない苛立ちを見事に表現していた。
特に菅田将暉！！！ 焼き鳥屋の店長だったり、昔の同級生に苛立ち八つ当たりしてしまうあの感じ、ザ・若者！ 単純な怒りではなく、その背後にある焦り、情けなさ等々を感じ取れる迫真の演技！
そして、ドラマの状況設定と、テーマとそれを表現するセリフが本当に最高すぎた。
設定に関しては、芸人として成果が出せず、くすぶった状態のまま、引退するという本当にしんどい時に状態がある。そういった状況で「夢を叶えられなくとも失敗じゃない」という作中に何度も触れられるテーマを体現するシチュエーションが発生するが、それが本当にグッとくる。
例えば、芸人をやめて酒屋を継ごうと実家に行った仲野太賀が、親父にグダグダ言われてもじっと耐える姿を見た彼のお姉ちゃんが、「ほんとに成長した。マクベスをやっていてよかった」と認めてくれたり、
何より、有村架純演じるマクベスファンが、菅田将暉に、「マクベスの存在が一生の心の支えだ」と言ってくれたりする場面だ。
夢が破れるという最悪の状況にてもなお、その夢を追い続けることに意味があるんだと思わせてくれるエピソードが満載で、何度も心を揺さぶられた。
登場人物の本当に苦しい状況で、これまでの努力してきたことの意味を見つられることが、心の底からうれしくなった。
本当に希望に満ちた作品だった。夢は叶うことより叶わないことの方が多い。その中で、何か見つけられるなんて、これ以上に希望に満ちたことはない。
ちなみに一番好きなシーンは、芳根京子演じる仲野太賀の彼女が、サプライズで風呂の浴槽から現れるシーンだ。本当にかわいい。そして、金もない、名誉もない、そんな男にとびきりの優しさを発揮する姿が、本当に愛おしかった。
マジで、今年最高のドラマだった。
