個人的には前作に比べるとだいぶあれ。
※ネタバレありです。
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ただ、前作よりもよかった点もあった。前作と違い、ヴェノムと主人公の仲が深まっているので、漫才の様なやり取りが増えてコメディ要素は非常に良くなっていた。加えて、制作陣もヴェノム特有のCG表現のナレッジがたまったためか、ヴェノムの動きがパワーアップしていたのも良かった。これらが、組み合わさったシーンである、ヴェノムが主人公を励ますために朝飯つくるシーンは最高で、腹を抱えて笑った。
それらをもってしても、微妙だと思わせる一番の原因は、話のスケールが小さくなった点だ。前作は「地球を救うためにエイリアンを倒す」という大きな物語だが、今作は半径５メートルの近所、恋人や自分の街を守るためだったり、自分が生み出したバケモノを退治するという責任を果たすという話しなっているのがなんとも......。
加えて、ストーリーを通して、主人公とヴェノムが得たものがあまりにも少ない。
恋人は完全に失うし、仕事も失うし、指名手配になったことに伴い市民権も失うし、社会人としてあらゆるものを失ってしまったのが悲しい。前作にて2人が積み上げたものが失われるのはやるせない。
今作で得たものといえば、主人公とヴェノムとの絆が深まったということだけだ。
加えて、序盤のストーリー展開も遅い様に思う。本作のラスボスたる連続殺人鬼は、主人公を呼びつけては、何やら意味不明なことを語るだけで、彼が何をしないのか、何のために主人公を呼びつけているのか、いまいちはっきりしない。「わけがわからんなー」と思っている間に結構な時間が過ぎてしまい、イラついてしまった。
せめて、今作によって、スパイダーマンの新作がおもしろくなるといいな。
