いろいろと惜しい作品であった。
シーズン1をみた時点で完全に挫折してしまった。
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序盤の強盗に入る下りは非常によかった。
強盗に入る場所が、造幣局というありふれていない場所で、金を塗すためではなく、金を刷るためというありふれていない目的という点には、ひきこまれて、続きをどんどんみたいという気持ちにさせた。「完璧な計画」を立てた教授と警察との頭脳戦も見ごたえがった。
だが、「完璧な計画」のほころびが、あまりにも残念だった。
教授が、車を盗みにいくあたりからどうもおかしかった。なぜ、顔をさらしてそこにいくのかまったく理解できない。本人は警察に顔をさらしているにも関わらず、顔をさらして犯罪を犯すのは、不自然だ。「完璧な計画」を立てた教授にしてはあまりにもうかつすぎる。
また、登場人物たちの各種失敗の多くが、色恋沙汰というのに、大きな違和感を感じさせるのも非常に気になった。
スペインドラマあるあるかもしれないが、登場人物たちはずっと恋愛しており、それが、物語を動かしていく。序盤の人質により強盗メンバーの一人の顔の映像が流失してしまうきっかけだったり、教授の人質の逃亡計画を見逃すという失敗も警察側のボスとの色恋沙汰が原因だったし、警察関係者が交通事故を起こす原因もそうだった。
こういった犯罪者と警察側の駆け引きを描く作品の場合、犯罪者側がある程度、ミスしないと話がすすまないので、当然、計画の綻びが発生するのはまったく問題はない。ただ、あまりにも抜けていたり、綻びが発生するパターンが同じだと違和感を感じられてしまう。
ただ、色恋沙汰がスペインドラマあるあるであり、かつスペインドラマを観なれていれば、違和感を感じなかったかもしれない。ハリウッド映画を観なれていたら、高校生がプロムに命をかけていることに対して何の違和感も感じない。
本作みてよかったことは、普段なじみのない国のコンテンツは、ハリウッド映画とかと違って、ハンデがあるということを学べたことだ。
全体的なつくりは、よくできていておもしろいのだが、ディテールに違和感を感じるポイントが多く、惜しい作品であった。
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