IT社員の公私混同2

ゲーム開発者が、映画、ドラマ、アニメと言った趣味について書くブログです。

【感想】トップガン マーヴェリック ※ネタバレあり

めちゃくちゃよかった。

続編に求めるもの全部入ってた。マジで最高。

※ネタバレありです。

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まずは主人公。あの頃の良さをまったく失っていない。歳を重ねたことにより、しがらみが増えたり、時代が変わってパイロットの地位が低下して将来性がないことなどの問題を抱えながらも、それでもなおマーベリックがマーベリックであり続けている。ただ、変わっていないだけではなく、今、いい年齢なり、抱えるものが増えているのにもかかわらず、あの頃の無鉄砲で仲間思いなのは非常に魅力的に見える。
どれとは言わないが、続編の映画にて、前作の登場人物が登場するも、今直面している問題をガン無視して、自分の思うがままに生きていたりするが、そういうのをみると本当にがっかりするが、本作ではそうったことはまったくない。

そして、映像の演出も本作で観たかったものがそのまま実現している。アメリカ海軍協力の元、戦闘機のダイナミズムを余すとこなくみせている戦闘シーンはあの頃と同じ様に感動できた。もちろん、当時よりも映像技術の進歩しているので、非常に新鮮な気持ちでみられる。
バトルシーンだけでなく、画面全体からあふれるカラッとした空気感がいい意味で軽薄なノリも、あの頃のままで本当によかたった。カラコレが明るめにしているし、ほぼほぼ快晴での撮影しているから、画面がまったく暗くならない。
ストーリー自体も特定の国が想像できるようにしてないから、ウクライナや台湾の危機について考えるスキがない。
ただただ難しいことを考えずに楽しめる、80年代~90年代のエンタメ色満載のあの頃のハリウッド映画そのものだ。こういう映画は、ヒーローものを除けば、ポリコレ色が強いシリアスな映画が多い昨今において、逆に強い思想を感じさせる。アレな世界情勢のこの時代に、エンタメの重要さを思い知らせるような強いインパクトを与えている。学生運動が盛んだった時代に井上陽水の「傘がない」を聴くような衝撃がある。

そして、何より、やっぱりF14 に乗ってくれるマーベリックをみせてくれたことが、続編のものの映画として決定的に良いものにしている。
しかも最後の最後で、追い詰められられたマーベリックが最後に頼る相棒としてでてくるのがムネアツすぎる。「いやー、さすがに2022年にF14みたいな骨董品がでてきたら、草映えるわー」などと思っていた私の様な偏屈なオタクでも納得するタイミングで搭乗するし、しかも最新鋭戦闘機を叩き落とす。この展開には脳汁がしたたり落ちてしまった。

どこをとっても「あの頃のトップガン」すぎるし、そして「今この時代トップガン」でもあった。
本作は続編映画の理想形をみせてくれた。