IT社員の公私混同2

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【感想】シン・仮面ライダー ※ネタバレあり

個人的にはおもしろいけど、人に薦めづらい作品だった。

※ネタバレありです

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バトルシーンでは、仮面ライダーの強さをより強調されており非常に惹き込まれた。
戦闘員の頭を潰すほどのパンチ力、何十メートルも飛びあがり、空中で殴り合うなどなど、見圧倒的な力で敵をねじふせる描写はヒーローらしさを引き立てていた。敵を容赦なく殺してしまう様子はこれまでの仮面ライダーシリーズとは一線を画しており、目新しいし、加えて、自らの強大な力に葛藤を抱く主人公の姿にリアリティを与えていた。
賛否はわかれるだろうが昔の特撮の質感を再現する特撮シーンも一周回って新鮮さがあり、こちらも見飽きなかった。ミニチュア感を微塵も隠さないトラックが山から落ちるシーンや合成感丸出しで空中戦が繰り広げられる2号とのバトルなど、令和につくられた古くて新しい映像は印象に残った。
ただ、こういった映像演出は、仮面ライダーの文脈を知らない人には理解しがたいだろう。

他にも、仮面ライダーに馴染みがない人にはピンとこないことが山盛りだ。主人公は改造されたことをすんなり受け入れるし、ヒーローになる覚悟も割りとサクッと決める。昭和の仮面ライダーを振り返るとそんなもんだった気もするが、最近のヒーローモノ(MCUなど)の作品と比べたときには違和感が大きい。一般的な物語りのセオリーを考えると、もう少し葛藤とかがあってもよいと思う。
また終盤になってから、絵面がわかりづらく、かつチープになっていくのも、本作を薦めづらさを加速させる。
バイクに乗ったアクションはとにかく視認性が悪く何してるかがわかりづらい。一番盛り上がって欲しいラスボス戦にいたっては、VFXや特殊効果が序盤の戦いから比べて明らかに少なくなってて絵面が地味になりすぎた。ラストバトルでいまいちカタルシスを感じられないのも他の映画と比べたときにはどうしても減点せざるを得ない。
これはシンウルトラマンでもあったので、庵野氏の癖なのかもしれかい。

なんというか、ささる人にしかささらない珍味的な作品という評価になってしまう。

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