IT社員の公私混同2

ゲーム開発者が、映画、ドラマ、アニメと言った趣味について書くブログです。

【感想】ワンピース フィルムレッド

非常に良かった。

例のごとく、だいぶ前に書いて放置していたのをいまさらあげる。

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何よりもまず特筆すべきはウタの歌唱担当をしているadoの歌唱力だ。この作品の価値を価値を大いに高めている。

その歌は、全ての海の人々を魅力しそうだし、聴くことに夢中になって夢の中に引きずり込まれそうだし、伝説の悪魔を呼び出しそうだ。
ハイコストの画と相まって、何も考えずに見入ってしまう。

ウタのライブシーンをメインに展開する序盤も見事だ。「このライブはずっと続く」「新世界では嫌なことは全部無くなる」といった違和感のあるセリフや、ルフィたちが簡単にウタに捕らえられる不思議な描写が、ルフィたちが夢の中に引きずり込まれていることを示す伏線として機能している。それらが、観ている側の違和感を膨らませそれが頂点に達したところで、真実が明かされる。それがわかった時には、不思議に思っていたことが全てつながり、結構なカタルシスが感じられる構成なっている。
この伏線をちりばめる際に、前述のadoの歌唱力とハイコストの作画が大きく寄与している。小さな違和感について考える前に、歌唱パートの凄さに気をとられてそれどころではなくなる。もし、歌も作画も大したことなければ、違和感をどんどん積み重なることにより、観る側にストレスを感じさせかねない。
序盤は色々な意味で完璧だった。

ただ、中盤は、ウタの過去が全然明らかにならないまま、ウダウダしてる時間が長く、結構なストレスだった。

終盤に関しては、皆が力を合わせて状況を打破する王道展開で、ちゃんと気持ちよく終われたのがよかった。シャンクスとルフィ、ヤソップとウソップといった強い関係性で結ばれたやつらが、次元を共闘するのはムネアツだった。

良い作品でした。