IT社員の公私混同2

ゲーム開発者が、映画、ドラマ、アニメと言った趣味について書くブログです。

感想 連続テレビ小説「まんぷく」

よかった。個人的には、大阪局制作で久しぶりのヒットだった。

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家族と仕事の話のバランス

基本的には、萬平が偉業を軸に話を進めてはいるが、
家族の要素もちゃんと入っていた。
 
朝ドラはやっぱり、ホームドラマなので、家族の話もしてほしい。
特に福子は、基本的には主婦なので、家庭の要素がないと、主人公不在の物語になってしまう。
 
そういったバランス感覚が優れた構成であった。
 
また、女性が家庭のことを引き受け、男が金を稼ぐというジェンダーバイアス全開の展開だったが、この点については、しっかりポリコレ的配慮がされていた。
作中にて、そういった夫婦のあり方が、次第に古くなっていくことを幸が言及している。

最後まで夫婦の二人三脚を描いた

まんぷくラーメンという自宅で研究所があった時期だけではなく、
まんぷく食品が「普通の会社」なった後も、
ちゃんと主役の福子がまんぷくヌードルの開発に関わっていたのがよかった。
 
長い作品なのに、福子の立場は常に一貫していた。
こうした一貫性が、非常に心地よかった。
 

常に補充されるネタキャラ

終盤には、名木、壇蜜演じる秀子、序盤に登場した野呂、牧善之助、赤津等々。
みた後に誰かと話したくなるキャラが満載だった。
 
しかもそのキャラがコンスタントに補充されるので、
楽しい気持ちで毎日家から出られた。
 

世良と鈴さん

この二人の魅力は、すごかった。
 
塩代を横領するし、軽薄に親友と言うし、簡単に手のひらを反すといったうざい行動もさることながら、
いざとなると頼りになるため、憎めないやつだった。
彼の存在はこのドラマのアクセントとなっていた様に思う。
 
そして、鈴さんでも同様であった。
愚痴ばかり連発し、「武士の娘」という役に立たないプライドを振りかざすのだが、
非常に人間的で、いつの間にか彼女がいないと物足りなさを感じていた。
 
この二人は、物語上も大きな役割を果たしていた様に思う。
萬平と福子を囲む人たちは、おおむね彼女たちの味方であるが、
世良や鈴は世間の常識の代弁者であった。
 
ダネイホン、まんぷくラーメン、カップ麺が画期的過ぎて、常人にはその良さがわからないものだということが、世良と鈴さんの発言から視聴者は理解できるようになっていた。
 

立花萬平という男

 
発明家にありがちな、「頑固で面倒で腹が立つ」人物でありながら、高い志をもった魅力的な人物であった。
完璧とは言えない彼の人柄は、人間としてとても魅力的であった。
 
 
彼がフューチャーされたエピソードで心に残っているのが疎開先で戦闘機に襲われた時である。
機銃掃射をやり過ごした彼は、悔しがり叫んでいた。
これまでの朝ドラは、戦争に行く男の辛さを描かれることが多かったが、いけなかったものの辛さは描かれることは少なかため、新鮮だった。
 
今にして思えば、「戦争にいけず世間のために何もできなかった」という思いがあるからこそ、栄養不足に困っている民衆を救おうと奔走したり、私財を投げうって、町工場を救ったりしたのではないだろうか。
 
そういうことを想像することが、非常に楽しい作品であった。
 

なにより安藤サクラ

演技がすごい。20代前半を演じる彼女は、どうみても乙女であった。
そして、晩年を演じる彼女は完璧にお年寄りだった。
やはり、キャリアを重ねているので、大人の女性を演じる姿には説得力があった。
 
朝ドラでは、久しぶりに中堅女優を起用した、その起用が功を奏していた。
こういう新しい取り組みを行うところが、昨今の朝ドラの魅力であろう。
 

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