IT社員の公私混同2

ゲーム開発者が、映画、ドラマ、アニメと言った趣味について書くブログです。

感想 連続テレビ小説「なつぞら」

よかった。朝ドラ100作目にふさわしいリッチな作品であった。

 

※ネタばれありです。

ツイッターで書いたことをまとめています。

スポンサードリンク

 

 

まず、題材がよかった。

アニメという国民的コンテンツの黎明期って、やっぱり興味持つ人多いだろう。テレビマンガと呼ばれていたものが、どうやってジブリ京アニ新海誠につながるのか多くの国民が興味をもつ題材だ。

 

ヒロインが、黎明期のアニメ業界と親和性の高い、北海道の酪農家出身というのもよかった。開拓一世のじいさんの言葉が、ヒロインの人格形成に影響した結果、一貫した話が展開できた。もし、サラリーマンの家庭が実家だったら、少女時代と大人になった時の話のかみ合わせが悪くなってしまう。

また、その家庭の開拓一世のじいさんは、名言製造機だった。「東京をたがやしてこい」「働きが報われないのは、働き方が悪いか、上に立つ人間が悪い」などなど。

 

じいさんだけでなく、他の脇を固める役もよかった。「女の生き方」に疑問をもっていきる姉妹、ゆみこ孤児だった兄を優しく見守った、あやみさん天然カレー屋女店主、光子殺伐としたスタジオに笑顔を届ける、麒麟川島、片思い青春野郎の番長、警察に捕まりまくる才太郎、ツンデレを極めたアニメーター、マコさん年齢不詳の大女優、亀山蘭子、仮面ライダー兄弟、天陽・陽平。あげればきりがない。

 

そんなわけで、いろいろな要素が満載なわけだが、それが災いして説明不足な点が否めない。特に天陽の死に関する説明が足りないと感じた。なぜ、彼が早すぎる死を迎えねばならないのかが納得できない。登場人物の死はそれなりにストレスなので、そういう死に至る過程はもう少し早い段階から説明して欲しかった。

 

とはいえ、毎週、楽しくみれた。やっぱり、アニメ作品をつくっていく過程はドラマチックで楽しめた。作中のアニメのクオリティーの高さもあり、主人公たちがどれだけ素晴らしいものをつくっているかがわかったのも大きかった。

 

制作陣には拍手を贈りたい。

〈スポンサードリンク〉